環境に配慮する人々にとって、ペットボトルを適切に分別することは日常の一部です。この簡単な行動がポイントとして返ってくるなら、喜ばしいことでしょう。
現在、私たちはリサイクルを通じて循環型社会を目指しており、多くのコンビニやスーパーでペットボトルの回収と再利用が推進されています。これらの店舗では、ポイントが付与される回収ボックスも増えています。
この記事では、そうした店舗を紹介していきます。近くに該当する店があれば、積極的に利用してポイントを貯めてください。
ペットボトルの成分
ペットボトルは主に石油ベースの樹脂「ポリエチレンテレフタレート」(PET)で作られています。
リサイクルの目的
ペットボトルをリサイクルする利点は以下の通りです。
ごみの削減
限られた石油資源の有効利用
プラスチックの焼却による温室効果ガスの削減
リサイクルされたペットボトルとキャップは異なる素材のため、別々に処理されます。どのような製品に再生されるか見てみましょう。
ペットボトルの再生後の姿
リサイクルされたポリエチレンテレフタレートは以下の製品に変わります。
繊維製品
食品トレイや卵パックなどのシート
洗剤や飲料のボトル
結束バンドやごみ袋
キャップのリサイクル可能性
キャップは「ポリプロピレン」や「ポリスチレン」から作られており、これらも重要なリサイクル資源です。以下の製品に生まれ変わります。
ビニール袋
繊維製品
文具
パレット
鉄の製造原料としてのコークス
キャップを通じたワクチン支援
ペットボトルキャップのリサイクルから得られる「ペレット」の売上の一部をワクチン支援に使用しています。約1000個のキャップで1人分のワクチンが支援されます。地元のスーパーや百貨店でキャップを集めている場所もありますので、買い物の際にぜひ参加してみてください。
活動詳細は、該当するNPO法人の公式サイトでご確認いただけます。
コンビニにおけるペットボトル回収サービスの概要
多くのコンビニエンスストアでは、通常のゴミ箱とは別に、ペットボトル専用の回収機が設置されています。これらの機械はペットボトルを圧縮し、体積を減少させることで、輸送効率を向上させる目的で利用されています。
ペットボトル回収機を設置している主なコンビニチェーンは以下の通りです:
セブン-イレブン
ローソン
これらの機械を使用することにより、回収されたペットボトルの数に応じてポイントが付与されるという利点があります。
セブン-イレブン
セブン-イレブンでは、ペットボトルリサイクルを積極的に推進しており、全国に2,730箇所で回収機が設置されています。このチェーンは、回収したペットボトルを再利用して新しいペットボトルを製造する「ボトルtoボトル」リサイクルプログラムを展開しています。
特に注目すべき商品に、「一(はじめ)緑茶 一日一本」という名前の商品があり、これは完全循環型のペットボトルを使用しています。
セブン-イレブンでは、以下のようにポイントが獲得できます:
ペットボトル5本で1nanacoポイント
回収時には、キャップとラベルを取り外し、2L以下のペットボトルを未圧縮の状態で軽く洗ってから投入する必要があります。色付きのボトルは対象外です。nanacoカードがなくても利用可能で、5本未満の場合は次回に繰り越せます。
ローソン
ローソンでは2021年7月からペットボトル回収機の設置を始め、「持続可能なプラスチックリサイクル社会」を目指しています。この実証実験は横浜市のいくつかの店舗で始まり、将来的には拡大予定です。
回収されたペットボトルはリサイクルされ、新たなペットボトルとして飲料メーカーに供給されます。
ローソンでは、以下のポイントが付与されます:
ペットボトル5本で1Pontaポイント
また、ポイントを受け取らずに「ローソン緑の募金」を通じて国土緑化推進機構への寄付を選択することも可能です。
コンビニ外でのペットボトルリサイクルポイントサービス
コンビニエンスストア以外でも、スーパーマーケットなどがペットボトル回収機を設置しており、ここでもポイントが付与されます。
イオングループの取り組み
イオン及びその関連店舗では、ペットボトルをリサイクルすることでWAONポイントが貯まる仕組みを導入しています。
対象となる店舗は、イオン、イオンスタイル、イオンモール、イオンタウン、マックスバリュ、ザ・ビッグなどがあります。全国には約114万8,000箇所にリサイクル機が設置されており、2023年1月時点でこの数に達しています。
利用可能な電子マネーはWAON(モバイルWAONを含む)、JMB WAON、及び一部店舗でのWAON POINTカードです。ポイントの付与基準は、ペットボトル5本で1WAONポイントが加算されます。
ペットボトルを投入する際は、セブンイレブンと同様に、ペットボトルをつぶさずに注意深く扱う必要があります。
イトーヨーカドーグループの活動
イトーヨーカドーをはじめ、グループ内の複数店舗ではペットボトルのリサイクルによりnanacoポイントが貯まります。
サービスを提供している店舗には、イトーヨーカドー、ヨークマート、ヨークフーズ・ヨークプライス、ヨークベニマルなどが含まれます。ポイント詳細については、ペットボトル1本で2リサイクルポイントが付与され、500リサイクルポイントで50nanacoポイントに交換が可能です。
回収機の設置場所はnanacoの公式サイトで確認できます。
中野区の環境保護対策
東京都中野区では、地域内のスーパーマーケットにペットボトル回収機を設置し、ポイントプログラムを導入しています。このポイントカードは、設置店舗のサービスカウンターで無償で提供され、SuicaやPASMOも使用可能です。
ポイントの兌換条件は、ペットボトル1本で2ポイントが付与され、500ポイントで50円相当のショッピング券に交換が可能です。地域住民にとって非常に便利な制度であり、他の地域にも広がることが望まれています。
最もお得なペットボトル回収場所
一般的に、ペットボトル回収機のポイントは、5本につき1円相当とされています。この計算によると、50円分のポイントを貯めるためには250本のペットボトルが必要です。利用しやすい店舗や、利用中のポイントカードが使える店舗を選ぶことが最善策です。
まとめ
ペットボトルやキャップのリサイクルについて概説しました。プラスチックゴミの削減には、ペットボトルのリサイクルが非常に重要です。
コンビニやスーパーに設置された回収機は、手軽に利用できる上、ポイントが貯まるのが大きなメリットです。設置台数はまだ十分とは言えませんが、今後この取り組みがさらに広がり、より多くの地域でペットボトルのリサイクルが進むことを期待します。